私道を買い取る前には、まず所有者・地番・建築基準法上の道路種別を確認する必要があります。そのためには、法務局で公図や登記簿を取得し、市町村役場窓口で道路確認を行います。
ただし、私道の買い取りは「お金を払えば解決する話」ではありません。所有者に売る義務はなく、私道持分を取得しても建て替えできない可能性があります。
そこでこの記事では、私道を買い取る方法に加えて、買い取るべきかどうかの判断についても解説しました。
さらに、私道を買い取れない場合の通行承諾書・掘削承諾書・通行地役権についても解説し、売却や建て替えの前に必要な知識をわかりやすく解説しています。
制作・監修者について
アップライト合同会社の編集部が制作(監修は宅地建物取引士・立石秀彦)。不動産の調査・マーケティングを専門とし、複数の不動産メディアを運営しています。
私道を買うというと「私道持分」を取得するケースも多い

「私道を買い取る」と聞くと、道路全体を自分のものにするイメージがあるかもしれません。
しかし、多くの場合、買い取るのは私道全体ではなく、その一部の権利です。
私道の所有形態によって、取得する権利の内容が変わります。
共有の私道なら「私道持分」を買い取る
私道が1つの土地(一筆の土地)として登記され、その土地を道路に面した複数の所有者で共有している場合があります。
これを「共有」の私道と呼びます。
この場合、買い取るのは所有権の一部である「私道持分(しどうもちぶん)」です。
持分とは、土地全体に対する所有権の割合を指します。
例えば、4人で共有している私道であれば、それぞれの持分は4分の1ずつ、といった形になります。
分割された私道なら「道路部分の土地」を買い取る
私道が複数の土地に分かれていて、それぞれの土地を目の前の所有者が単独で持っている形もあります。
これを「分割」された私道や「相互持合(そうごもちあい)」と呼びます。
この場合、買い取るのは「持分」ではなく、自分の家の前にあたる「道路部分の土地そのもの」です。
すでに所有している宅地とは別に、道路部分の土地の所有権を取得することになります。
まずは登記簿で所有形態を確認する
あなたの家の前の私道が「共有」なのか「分割」なのかは、見た目だけでは判断できません。
この所有形態を確認するには、法務局で「登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)」、通称「登記簿」を取得する必要があります。
登記簿を見れば、その土地の所有者が誰で、どのような形で所有しているのかがわかります。
私道を買い取る交渉を始める前に、まず登記簿で所有形態を確認することが第一歩です。
私道持分を買い取る前に確認すべき4つのこと

私道の買い取り交渉を始める前に、まず現状を正確に把握することが大切です。
誰が所有者で、どの土地を買う必要があるのか、またその私道が法律上どのような扱いなのかを事前に調べましょう。
ここでは、ご自身で確認できる4つのポイントを説明します。
登記事項証明書で所有者と権利関係を確認
登記事項証明書(登記簿謄本)は、土地の所有者や権利関係が記録された公的な書類です。
法務局で誰でも取得できます。
まず「権利部(甲区)」で、私道の所有者の住所・氏名と持分割合を確認します。
共有者が複数いる場合は、全員が交渉の相手になる可能性があります。
所有者がすでに亡くなっている場合、相続登記がされておらず、実際の所有者が登記簿と異なるケースもあります。
次に「権利部(乙区)」で、抵当権など所有権以外の権利が設定されていないかを確認します。
これにより、私道に設定されている権利関係を把握できます。
公図で私道全体の形状と地番を把握
公図(こうず)は、土地の形状や隣接地との位置関係を示す図面で、法務局で取得できます。
私道は、一本の長い土地(一筆)とは限りません。
複数の土地に分かれていることも多くあります。
公図を使って、ご自身の土地から公道へ出るまでに、どの地番の土地を通っているかをすべて確認しましょう。
私道の入り口や角にある小さな土地など、見落としがちな部分の持分が欠けていることもあります。
買い取るべき土地に漏れがないか、公図でしっかりたどることが重要です。
自治体で建築基準法上の道路種別を調査
私道の所有権を持つことと、その道路を使って家を建てられることは別の問題です。
建物を建てるには、敷地が建築基準法で定められた道路に接している必要があります。
この道路種別は、市役所や区役所の建築指導課などで確認できます。
登記事項証明書の地目が「公衆用道路」となっていても、建築基準法上の道路と認められていない場合があるため、必ず自治体への確認が必要です。
この調査によって、将来の建て替えや売却の可否に関わる重要な情報を得られます。
共同担保目録で地番の漏れがないかチェック
共同担保目録(きょうどうたんぽもくろく)は、複数の不動産をまとめて担保に入れた際のリストです。
登記事項証明書を取得する際に、あわせて請求できます。
住宅ローンなどを利用して土地建物を購入した場合、宅地と私道持分が一緒に担保設定されていることが一般的です。
この目録を確認することで、宅地とセットになっている私道の地番を把握でき、調査すべき地番の漏れを防ぐのに役立ちます。
公図とあわせて確認すると、より確実です。
私道の買い取りが難しい3つの理由

私道の買い取りは、通常の土地売買のように簡単には進まない場合があります。
主な理由として、所有者の協力が得られないことや、権利関係が複雑になっているケースが挙げられます。
ここでは、買い取りが難しくなる3つの代表的な理由を解説します。
私道所有者に売却する義務はない
大前提として、私道の所有者にはあなたの「買いたい」という申し出に応じる法的な義務はありません。
私道も個人の大切な財産であり、売るか売らないかは所有者の自由な意思で決まります。
そのため、「売却や建て替えに必要だから」という理由を伝えても、所有者が「売るつもりはない」と判断すれば、交渉はそこで終わってしまいます。
買い取りは、あくまで相手の合意があって初めて成り立つものだと理解しておきましょう。
買い手は交渉で不利な立場になりやすい
あなたが「私道持分がないと家を売れない、建て替えられない」という状況にある場合、交渉で不利な立場になりやすい傾向があります。
買い手側の事情を所有者が知ると、足元を見られて高額な購入代金を提示されるケースも少なくありません。
特に、住宅ローンの利用や緊急のライフライン工事で必要になった場合など、時間に余裕がない状況では冷静な判断が難しくなりがちです。
相手の言い値で交渉を進める前に、一度立ち止まって状況を整理することが重要です。
相続で所有者が不明になっている場合がある
古い分譲地などでは、私道の登記簿に記載されている所有者がすでに亡くなっており、相続登記がされていないケースがあります。
この場合、まずは現在の所有者である相続人を探すところから始めなければなりません。
相続人が複数いる場合は、原則として全員の同意が必要です。
連絡先がわからなかったり、海外に住んでいたり、関係が良好でなかったりすると、交渉相手を特定するだけでも大変な時間と手間がかかります。
2024年4月から相続登記は義務化されましたが、それ以前から未登記のままになっている私道は今でも多く存在します。
私道持分の価格に決まった相場はない

私道持分の価格には、一般的な土地取引のような決まった相場がありません。
なぜなら、私道だけが市場で売買されることはほとんどなく、個別の事情によって価格が大きく変動するためです。
価格は必要性や交渉次第で大きく変わる
私道持分の価格は、誰が、なぜそれを必要としているのかによって大きく変わります。
例えば、建て替えや住宅ローンの利用に私道持分が不可欠な場合、買主はどうしても手に入れたい立場になります。
一方、所有者側に売る理由がなければ、交渉は簡単ではありません。
価格は、当事者間の関係性や交渉次第で、近隣の土地相場を参考にした金額になることもあれば、所有者の言い値になることもあります。
過去の判例や慣習を参考にすることもありますが、ケースバイケースで判断されるのが実情です。
固定資産税評価額は目安にしにくい
固定資産税評価額を価格の参考にしようと考える人もいるかもしれません。
しかし、この評価額は目安にしにくいのが現実です。
理由は2つあります。
- 評価の目的が違う:固定資産税評価額は、あくまで税金を計算するための行政上の評価です。実際の取引価格(時価)とは異なります。
- 評価額がない場合もある:公共の用に供されている私道は、固定資産税が非課税になっていることが多く、その場合は評価額自体がありません。
そのため、固定資産税評価額を基準に交渉を進めるのは難しいでしょう。
高額請求されたら金額の根拠を確認する
もし所有者から高額な購入代金を提示された場合でも、すぐに感情的になったり、諦めたりする必要はありません。
まずは冷静に、金額の根拠を尋ねてみましょう。
相手方がどのような考えでその金額を提示しているのかを確認することが、交渉の第一歩です。
その場で即決はせず、提示された金額や根拠を持ち帰り、状況を整理する時間を持つことが大切です。
金額の妥当性が自分で判断できない場合や、交渉が難しいと感じた場合は、不動産の専門家へ相談し、第三者の意見を聞くことをおすすめします。
私道を買えない場合の代替策

私道の買い取り交渉がまとまらない場合でも、すぐに諦める必要はありません。
所有権を取得しなくても、通行や工事に必要な同意を得るための方法があります。
ここでは、代表的な3つの代替策を紹介します。
通行承諾書で通行の同意を得る
通行承諾書(つうこうしょうだくしょ)とは、あなたの土地を使う人が私道を通ることを、私道の所有者が認める書面です。
口約束ではなく、書面で同意内容を明確に残すことが大切です。
承諾書を取り交わす際は、次の点を確認しておくとよいでしょう。
- 誰の通行を認めるか(土地の所有者、その家族、将来の買主など)
- どのような目的の通行を認めるか(日常の徒歩や自動車、工事車両など)
この承諾書は、不動産の売却時や住宅ローンの審査時に、買主や金融機関から提出を求められることがあります。
掘削承諾書でライフライン工事の同意を得る
掘削承諾書(くっさくしょうだくしょ)は、上下水道管やガス管といったライフラインの設置・修理工事のために、私道を掘削することを所有者が認める書面です。
特に、建物の建て替えや大規模なリフォームを計画している場合、この承諾書の有無が工事を進められるかどうかに影響します。
水道局やガス会社、工事業者によっては、将来のトラブルを避けるために、工事の前提条件としてこの承諾書の提出を求めることがあります。
通行地役権を設定して登記する
通行地役権(つうこうちえきけん)とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地(この場合は私道)を通行できる権利です。
通行承諾書との大きな違いは、法務局で「登記」ができる点にあります。
登記をすると、将来、私道の所有者が変わったとしても、新しい所有者に対して通行する権利を主張できます。
そのため、承諾書よりも安定した権利といえます。
ただし、地役権の設定には私道所有者全員の協力が必要なうえ、登記費用もかかります。
そのため、承諾書よりも手続きの難易度は高くなる傾向があります。
どの方法がご自身の状況に適しているか判断が難しい場合は、専門家へ相談することも有効な選択肢です。
私道持分があっても建て替えできないケース

私道持分を取得して所有権の問題を整理しても、それだけで自由に家を建て替えられるとは限りません。
建物の建築には、建築基準法という法律のルールを守る必要があるからです。
私道持分を持っていても、この法律の条件を満たさないために建て替えができないケースがあります。
建築基準法の接道義務を満たしているか
建物を建てる敷地は、原則として「建築基準法で定められた道路」に2メートル以上接している必要があります。
これを接道義務といいます。
重要なのは、私道持分があることと、その私道が建築基準法上の道路であることは別の問題という点です。
たとえ登記簿の地目が「公衆用道路」となっていても、建築基準法上の道路として認められていないケースもあります。
そのため、敷地に接している私道がどの種類の道路なのかを、自治体の建築担当窓口で確認することが不可欠です。
セットバックが必要な2項道路ではないか
前面の私道が、建築基準法第42条第2項で定められた「2項道路」の場合も注意が必要です。
2項道路とは、道路の幅が4メートル未満でも、古くから建物が立ち並んでいるなどの理由で特例として道路とみなされている道のことです。
この2項道路に面した土地で家を建て替える際には、道路の中心から2メートル後退した線を敷地と道路の境界線とみなす「セットバック」が必要になることがあります。
セットバックした部分は自分の土地ですが、建物や塀などを建てることはできなくなります。
位置指定道路の幅員や形状は十分か
「位置指定道路」は、民間が造成した私道を特定行政庁が道路として指定したものです。
これも建築基準法上の道路ですが、指定された当時の図面と現在の状況が異なっている場合があります。
例えば、図面上は4メートルあったはずの道幅が、実際には狭くなっていたり、車が曲がりやすいように設けられていた隅切り(すみきり)がなくなっていたりするケースです。
現況が指定されたときの条件を満たしていないと、建て替えの許可が下りない可能性があります。
私道持分の有無だけでなく、道路の実際の幅や形も確認することが大切です。
私道の買い取りで専門家へ相談を検討すべき状況

私道に関する問題は、当事者同士の交渉だけで解決するのが難しい場合があります。
感情的な対立や、法律知識の不足から、話がこじれてしまうことも少なくありません。
次のような状況に当てはまるなら、一度専門家へ相談することを検討してみましょう。
所有者から高額な購入代金を提示された
私道持分には定価や相場がありません。
そのため、所有者がこちらの事情を知ったうえで、相場からかけ離れた高額な購入代金を提示してくることがあります。
金額に納得できないまま購入してしまうと、後で悔やむことになりかねません。
しかし、個人で価格交渉を行うのは精神的な負担も大きくなります。
提示された金額の根拠が不明な場合や、減額交渉の進め方がわからない場合は、専門家が間に入ることで冷静な話し合いにつながることがあります。
所有者が買い取り交渉に応じてくれない
私道の所有者には、持分を売却する法律上の義務はありません。
そのため、買い取りの交渉自体を拒否されてしまうケースも考えられます。
過去の経緯から近隣関係が悪化しているなど、当事者同士では話し合いのテーブルにつくことすら難しい場合もあります。
交渉を拒否されている、あるいは話し合いが平行線で進まないといった状況では、専門家に対応を相談するのも一つの方法です。
通行や掘削の承諾が得られない
家の建て替えや売却では、私道持分の売買だけでなく「通行承諾」や「掘削承諾」も重要になります。
通行承諾は人や車が通るための同意、掘削承諾は水道管やガス管などのライフライン工事で地面を掘るための同意です。
これらの承諾が得られないと、計画そのものが進まなくなってしまいます。
特に理由なく承諾を拒否されている場合は、法的な背景を踏まえた対応が必要になるかもしれません。
売却や建て替えの計画が止まっている
私道問題が原因で、不動産の売買契約や建築計画が止まってしまうのは避けたい事態です。
買主や金融機関、建築会社から対応を求められ、期限が迫っていることもあるでしょう。
時間的な制約がある中で、自力で交渉を続けるのはリスクが伴います。
具体的な計画に支障が出ている場合は、事態が深刻化する前に、早めに専門家へ状況を相談することをおすすめします。
私道持分はいくらで買えますか
私道持分に決まった価格や一律の相場はありません。
価格は、買い手の必要性の高さや売り手の事情などを踏まえ、当事者間の話し合いによって決まります。
近隣の取引事例や固定資産税評価額を参考にすることはありますが、あくまで目安の一つです。
売却や建て替えに不可欠な場合は高くなる傾向があり、逆に相手から「買い取ってほしい」と頼まれた場合は安くなるなど、状況によって大きく変動します。
所有者が売ってくれない場合はどうすればよいですか
私道の所有者に持分を売る義務はないため、交渉を拒否された場合に法的に売却を強制することはできません。
買い取りが難しい場合は、代替策を検討します。
例えば、売買はせずに「通行承諾書」や「掘削承諾書」を取り交わす方法や、通行する権利を登記する「通行地役権」を設定する方法があります。
どの方法が適切か、また交渉をどう進めるかについては、専門家に相談するとよいでしょう。
私道持分を買えば必ず建て替えできますか
いいえ、私道持分を取得しても、必ず建て替えできるとは限りません。
私道持分は民法上の「所有権」に関する問題ですが、建て替えは建築基準法の「接道義務」という別のルールを満たす必要があるからです。
接道義務とは、建物を建てる敷地が、建築基準法で認められた幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない、という決まりです。
私道がこの条件を満たしていない場合は、持分を持っていても建て替えができない可能性があります。
通行承諾書だけでも売却は可能ですか
通行承諾書があれば、私道持分がなくても売却できる可能性はあります。
ただし、最終的に判断するのは買主や、買主が利用する金融機関です。
承諾書の内容が十分か、将来にわたって有効かなどを慎重に審査されるため、承諾書があれば安心とは言い切れません。
私道持分がないことは、不動産の資産価値や取引のしやすさに影響する場合があるため、売却を検討する際は不動産会社へ事前に相談することが大切です。
よくある質問(FAQ)

- 相続登記がされていない私道の所有者はどうやって探せばよいですか?
-
まず、登記簿に記載されている所有者の最後の住所地をもとに、戸籍謄本や除籍謄本を取得して相続関係を調査します。
この作業により、現在の権利者である相続人を特定していきます。
ただし、戸籍の収集や解読には専門的な知識が必要なうえ、相続人が多数にわたる場合は大変な手間がかかるのが実情です。
ご自身での調査が難しいと感じた場合は、弁護士や司法書士といった専門家へ相談することをおすすめします。
- 私道持分の買い取りでトラブルになった場合、誰に相談すればよいですか?
-
トラブルの内容によって相談先が異なります。
価格交渉や複雑な権利関係の整理が目的であれば、私道問題に詳しい不動産の専門家が適しています。
すでに所有者と感情的な対立があり、法的な紛争に発展しそうな場合は、弁護士への相談が必要です。
まずは状況を冷静に整理し、どのような解決を求めるかに応じて適切な専門家を選ぶことが重要になります。
- 自分の土地の前だけでなく、公道に出るまでのすべての私道持分が必要ですか?
-
はい、原則として、ご自身の敷地から公道へ出るまでのすべての通路について、通行や工事に関する権利を確保することが望ましいです。
途中の土地の一部分でも権利が欠けていると、その所有者から通行を妨げられたり、ライフライン工事を拒否されたりするリスクが残ります。
建築基準法の接道義務を満たすうえでも、公道に至るまでの経路を公図でしっかり確認してください。
- 私道持分を買い取る際の費用は、土地の代金以外に何がかかりますか?
-
売買代金のほかに、いくつかの諸費用が発生します。
主なものとして、所有権を移す登記に必要な登録免許税や司法書士への報酬、売買契約書に貼る印紙税、不動産取得税などが挙げられます。
また、交渉や調査を専門家に依頼した場合は、その報酬も必要です。
事前に総額でどのくらいの費用がかかるのか、見積もりを取っておくと安心でしょう。
- 通行承諾書や掘削承諾書に有効期限はありますか?
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法律で定められた有効期限はありません。
しかし、承諾書はあくまで当事者間の合意であるため、私道の所有者が変わった場合に新しい所有者がその内容を引き継ぐ法的な義務はない点に注意が必要です。
将来のトラブルを避けるためには、「将来、土地の所有権を譲り受けた者にもこの承諾内容を承継させる」といった一文を加えておくことが重要です。
- 2項道路のセットバック部分は、国や自治体が買い取ってくれるのですか?
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必ずしも買い取ってくれるわけではありません。
自治体によっては、セットバックした土地の寄付を受け付けたり、固定資産税を減免したりする制度を設けている場合があります。
しかし、買い取りや助成金の有無、その条件は自治体ごとに大きく異なりますので、一律の対応ではないのです。
基本的には、所有権はご自身に残ったまま建築などに利用できなくなる私有地、と認識しておく必要があります。
まとめ

この記事では、私道の買い取りについて解説しました。
交渉を始める前に、まず登記簿や公図で権利関係を正確に確認し、何を取得する必要があるのかを把握することが最も重要です。
所有者には売却する義務がなく、価格にも決まった相場はないため、慎重に対応する必要があります
もし所有者から高額な価格を提示されたり、交渉が難航したりしている場合は、一人で悩まず専門家へ相談しましょう。
現状の権利関係を整理し、最適な解決策を見つけるためのセカンドオピニオンとしてもご活用ください。


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